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その他2015.05.14
その他「民法の大改正」
平成27年3月31日、民法(債権分野)の改正法案が内閣で閣議決定されました。
明治29年の民法制定以来約120年ぶりの大改正で、今国会で成立する可能性があるとのことです。
主な改正内容について紹介します。
マンション等の賃貸借における敷金について、家賃等の担保と定義し、契約終了後の部屋を明け渡した際に貸主に返還義務が発生することや、借主の原状回復義務について、通常の使用による損耗や経年劣化の修繕をする必要がないことが明文化されます。
約款に関する規定が新設され、約款に基づく契約と示していれば消費者が内容を理解していなくても有効とみなされ、一方で、約款の内容が相手方の利益を一方的に害するものの場合には無効とされます。
飲食店の料金は1年、医師の診察料は3年などの職業別の短期消滅時効が廃止され、消滅時効期間は、権利行使できると知ったときから5年に統一されます。
法定利率が現行の年5%から年3%に引き下げられ、その後3年ごとに市場金利を反映して見直す変動制が導入されます。
中小企業が融資を受ける際に求められる個人保証について、経営者本人などを除いて第三者が保証人になる場合は、公証人による意思確認が必要とされます。
そのほか、約200項目が見直されるとのことであり、今回の大改正は日常生活に様々な影響を与えるものですから、法案の成否に着目し、今のうちから内容を確認しておくことがよいでしょう。