横浜綜合法律事務所

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コラム2021.07.09by 楠瀬 健太

求・ドライブレコーダー

F1観戦が密かなマイブームです。
F1では車両同士の接触がしょっちゅう起き、双方のレーサーが無線で接触に対して文句を言い合うなんて場面がよくあります(中継では、レーサー・チーム間の無線が流れます。)。
わざとぶつかることはないにせよ、早く走行しようと無理な追い越しやライン塞ぎが横行しては、安全かつスリルのあるレースが守られません。
そこでF1では、車両同士の衝突について違反が疑われる場合、レース中に審査員がどちらの車両に非があったのか判断し、違反車両にペナルティを与えます。
この審査員の判断は、まさに弁護士が普段扱っている交通事故案件と共通するものですが、大きく異なるのが判断材料の多さです。審査員は、衝突当事車両を含む全車両に搭載されるカメラ映像、上空からの中継映像を検証し、責任の所在をジャッジします。一方で弁護士が扱う事例では複数角度からの映像が残っていることはほとんどなく、多くは車両に残った傷、警察により作成された書面などから事故態様を確定させることに労力を割くことになります。
F1審査員の仕事を見ながら、一般車両の事故にもF1並みのドライブレコーダーが搭載されていればいいのになあと思う今日この頃です。