横浜綜合法律事務所

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コラム2014.06.10by 長瀬 陽朗

長瀬 陽朗「イタリア車の楽しみ方」

5年ほど前に、アルファ147という小さなイタリア車を中古で購入した。
イタリア車と言えば運転の楽しさの反面、故障の多さで知られる。最近はマシになったと言われているが、私が買った車は安いだけあって走行距離がかなり進んでおり、当初からある程度のトラブルは覚悟していた。
改めて振り返ってみると、やはりたくさん故障した。ざっと思い出しても、①走行中にいきなりハンドルが重くなる(パワステモーターの不良)、②リアワイパーが動かなくなる、③クラクションが鳴らなくなる、④ウィンドーウォッシャー液が出ない(タンクから液漏れ)、⑤バッテリーが腐食してエンジンルームで粉を吹く(エンジン始動せず)、といった感じだ。でもまあ、この程度ならば長く乗っている車ならあり得る話かもしれない。
これに加えて我が愛車は、⑥キーを差し込んでいないのに、ドアを開けただけでオーディオのスイッチが入る(もちろんキーレスエントリーなどない)、⑦夏なのに温度計の外気温表示がいきなり-35℃になり、車内の冷房が暖房に切り替わる(夏なのに!)、⑧ドアグリップの塗装が溶けて(?)、どのドアも握ると手に黒いベトベトが付く、といったわけわからない現象もあった。さすがにこういうトラブルは日本車ではお目にかかれないと思う。
そしてこの程度のトラブルで参っているようでは、イタリア車オーナーの資格はない。やたらクイックなハンドリングと心地よいエンジン音に加え、予想外のヘンテコな故障を個性として楽しむ資質が求められるのだ。
そんな愛車にまだまだ乗り続けるつもりであったが、最近、ついにセレスピード(変速機)のエラーが頻出して、発進やギアチェンジの際に変なショックを感じるようになった。乗る度に、ひょっとしたらどこかで走れなくなるかもしれないな、と思いつつ運転している。これも修理してさらに延命させることもできるけれど、これ以上修理すると購入価格を超えてしまいそうであり、子供を乗せた時の安全性も気になってきたので、いよいよ退役させることを考えている。
ラテン系の車は存分に楽しんだので、次は実用性重視の日本車にしようと思っている。