横浜綜合法律事務所

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知的財産2015.05.15by YSLO

知的財産「商標法改正」

商標法改正これまでの商標法では、文字、図形、記号、もしくは立体形状と色彩の結合が保護される「商標」とされていましたが、近年、ブランドイメージの発信手段として、色彩、音(サウンドロゴ)、ホログラム等の新しいタイプの商標を活用する動きが見られ、これを保護する必要が指摘されるようになりました。
そこで、商標法が改正され、保護の対象が以下のものにまで拡大されました。

動き商標 文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標
(テレビ画面等に映し出される変化する文字や図形など)
ホログラム商標 文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標
(見る角度によって変化してみえる文字や図形など)
色彩のみからなる商標 単色又は複数の色彩の組合せのみからなる商標
(商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩など)
音商標 音楽、音声、自然音等からなる商標で、聴覚で認識される商標
(CMなどに使われるサウンドロゴやパソコンの起動音など)
位置商標 文字や図形等の標章を商品等に付す位置が特定される商標

改正商標法は平成27年4月1日から施行され、同日以降、上記の新しいタイプの商標の出願も受付が開始しています。特許庁のHPによれば、同月24日までの出願受付は、607件になっているとのことですので、新しいタイプの商標への関心の高さがうかがえます。
著名なところでは、大幸薬品が「正露丸」のCMで使用しているラッパのメロディーや、久光製薬がCMメロディーとして使用している「♪ヒ・サ・ミ・ツ♪」の出願申請がされたとのことです。
なお、商標登録には、登録要件として、商品やサービスが誰のものかを示す機能を持つこと(識別力)が要求されますので、全ての出願商標が登録されるわけではなく、登録の基準については、今後の事例の集積を待つ必要があろうかと思われます。