建築士の責任
請負契約においては、建築士が設計及び工事監理の業務を行います。
設計とは、その者の責任において設計図書を作成することですが、建築士は、設計を行う場合には、設計に係る建築物が法令又は条例の定める建築物に関する基準に適合するようにしなければならないとされていますので、これらに違反した場合、建築士は債務不履行責任や不法行為責任を負うことになります。
次に、工事監理とは、工事を設計図書と照合し、それが設計図書とおりに実施されているかを確認することであり、実施されていない場合には、工事施工者に対し設計図書とおりに工事を実施するように求め、施工者がこれに従わない場合には、その旨建築主に報告する義務を負っています。
そのため、建築士が監理義務に違反し、建物に瑕疵がある場合には、建築士は債務不履行責任や不法行為責任を負うことになります。
なお、監理費用が低額であっても、当然に建築士の監理義務が軽減されるわけではないので注意が必要です。
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