有責配偶者からの離婚請求
不貞行為など、自ら婚姻関係を破綻させる原因を作出した配偶者を、有責配偶者と言います。この有責配偶者からの離婚請求が認められるか否かについては、長年、議論が重ねられてきました。もちろん、相手方配偶者が離婚に合意していれば、協議離婚が可能です。しかし、相手方配偶者が離婚に合意しない場合に、有責配偶者の請求によって裁判上の離婚を認めるか否かという問題です。この点については、簡単に言うと、下記の二つの考え方があります。
- 自ら浮気しながら離婚まで求めるのは身勝手過ぎる。浮気した配偶者よりも他方配偶者の意向を保護すべきであるから、有責配偶者からの離婚請求は認められない。
- 浮気が悪いのは確かだが、破綻して修復不能な婚姻関係を継続していても意味が無い。現実に婚姻関係が破綻しているのであれば有責配偶者からの離婚請求も認めるべき。
かつて、最高裁判所は①の考え方に立っており、有責配偶者からの離婚請求は認められないのが原則でした。
しかし、時代とともに社会の婚姻に対する考え方が変わり、裁判所も②の考え方を取り入れるようになりました。別居期間が長期に及ぶようなケースでは、有責配偶者からの離婚請求を認めるようになったのです。そして、その別居期間も、かつては10年~20年以上の長期間別居しているようなケースでしか離婚請求が認められませんでしたが、最近は、10年未満の別居期間でも、離婚を認める裁判例が増えています。
もっとも、具体的に何年別居すれば離婚できるかと言われると、一概には言えません。同居期間の長さ、離婚に至る経緯、離婚した後の配偶者の生活状況、子供が居るか否かといった様々な事情が考慮されるからです。基本的には、別居期間が短ければ短いほど、離婚は難しくなると考えておいたほうがいいでしょう。
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