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よくあるご相談(Q&A)よくあるごそうだん

債務名義って何?

強制執行手続を申し立てるためには、債務名義が必要となります。この債務名義とは、一定の給付請求権の存在と範囲とを表示した文書で法律により執行力が認められたものをいいます。
具体的には、確定判決、仮執行宣言付判決、債務者の執行受諾の意思表示が記載された公正証書、和解調書、調停調書などがあります。

執行文って何?

執行文とは、債務名義が有効に存在すること、執行当事者としての適格を充たしていることなどの点について、執行機関以外の適切な機関(裁判所書記官、公証人)に審査させ、その結果を伝達することを目的とするものです。
債務名義に執行文を付与してもらうことは、強制執行の手続的要件となります。
但し、少額訴訟の判決、仮執行宣言付支払督促、保全命令などについては、簡易・迅速な執行を重視し、これらの債務名義に表示された当事者間で強制執行する場合には執行文の付与は不要とされています。

執行官って何?

強制執行手続の実現に際しては、事実的な強制力を行使する必要があります。例えば、建物明渡しの強制執行において、建物の鍵を開けたり、建物を占有する者を排除したりする必要があります。
このように、強制執行の目的を達成するための現実の強制力を行使するのは、裁判官ではなく、執行官といわれる裁判所の職員が担当することとなります。

差押禁止財産って何?

民事執行法は、債務者等の生活に考慮して、強制執行手続による差押えを禁止するいわゆる「差押禁止財産」を定めています(民事執行法第131条)。
例えば、債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用品といったものや、債務者等の1か月間の生活に必要な食糧・燃料、標準的な世帯2か月間の必要生計費相当額の金銭などについては差押えてはならないとされています。

請求異議の訴えって何?

請求異議の訴えとは、強制執行手続の前提となっている債務名義に記載された請求権の存否や、裁判以外の債務名義(執行証書、和解調書、調停調書等)の成立の有効性を審理することにより、債務名義自体の執行力の排除を目的とする訴えです。
この訴えは、債務名義成立後であれば、強制執行手続の開始前でも提起することができます。
異議の事由が複数あるときは、同一の訴えの中でそのすべてを主張しなければなりません。また、確定判決を対象とする請求異議の訴えにおいては、異議の事由は確定判決の出された裁判における口頭弁論終結後に生じたものに限られます。
なお、担保権実行手続は、そもそも債務名義を前提としていないため、これに対して請求異議の訴えを提起することはできません。

執行文付与の訴えって何?

執行文付与の訴えとは、条件成就や承継を証明する文書の提出ができないために執行文の付与を受けることができない債権者を救済するための訴訟手続です。
債権者は、この執行文付与の訴えを認容する確定判決又は仮執行宣言付判決の正本を、執行文付与機関に提出することで執行文の付与を受けることができます。
なお、この執行文付与の訴えについての判決に不服がある場合には、執行文付与に対する異議の訴えを提起する方法があります。

第三者異議の訴えって何?

第三者異議の訴えとは、債務名義の執行力の及ばない第三者の財産、又は、債務名義に表示された責任財産以外の債務者の財産に対して執行がなされることにより、第三者又は債務者の権利が違法に侵害される場合に、その執行対象となっている財産が責任財産に属さないことを主張して、訴訟手続によって執行を排除することを目的とする訴えです。
この第三者異議の訴えは、金銭執行のみならず、非金銭執行、担保権実行手続、保全執行に対しても提起することができます。
但し、執行手続全体を排除するものではなく、特定の財産に対する執行を排除することを目的とすることから、原則として、執行手続の開始から終了までの間のみ提起することができることとなります。

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