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よくあるご相談(Q&A)よくあるごそうだん

交通事故を起こしたらどんな責任を負うのですか?

交通事故を起こしてしまうと、加害者には民事上の責任、刑事上の責任、行政上の責任の3つの責任が発生します。
民事上の責任とは、事故の被害者に対して損害を賠償すべき責任となります。
事故により被害者が受傷したり死亡したりした場合には、それとは別に、刑事上の責任(刑法・道路交通法上の懲役・禁固・罰金等)を追及されることがあります。
また、危険な運転をしていた場合には、それとは別に、行政上の責任(道路交通法による反則金・免許停止・免許取消等)を問われることがあります。

裁判にはどのくらいの時間がかかりますか?

裁判に要する時間は、個々の事案に応じて千差万別ですので、一概に言い難いのですが、物損のみの事件であれば、訴訟提起から判決までに半年程度、人損の事件であれば1年程度とお考えください。

裁判をすれば損害賠償額が必ず増額されるのですか?

必ずしも賠償金額が増額されるとは限りません。
ただし、一般的には、訴訟提起前に加害者側から提示される賠償金額は低額であることが多いため、裁判をすることで、多くの事件で賠償金額が増額されております。

休業損害を算定する場合の休業日数はどのように考えればいいのですか?

一般に、事故日から事故により受けた傷害の症状が固定する日(症状固定日)までの期間において治療のために現実に休業した日数を休業日数と考えます。
なお、治療のために有給休暇を取得した場合、収入の減収はありませんが、本来であれば他の目的のために利用することができたものであることから、有給休暇の日数は休業日数に含めることができます。
しかしながら、休業日数は、治療日数と常に同一ということにはなりません。なぜなら、治療を継続しつつも部分的にあるいは全面的に就労することが可能な場合があり、治療の必要は必ずしも全面的な休業の必要を意味しないからです。
実際には、受傷の程度、内容、治療の経過及び職種などを考慮して、休業日数もしくは休業の程度、割合を決することになります。

休業損害を請求する場合、休業の必要性はどのように判断するのですか?

休業の必要性については、傷害の部位・内容・程度、事故時からの傷害の回復状況、治療内容、実際に従事している業務の具体的内容等の個別の事情に応じて総合的に判断されます。
例えば、足を骨折した場合、被害者の業務が、デスクワーク中心か、肉体労働かといった実際に従事する業務の具体的な内容によっても休業の必要性の判断は変わってくると思われます。
なお、休業の必要性が問題になる場合、医師が医学的見地から就労制限を指示しているかどうかも重要なポイントとなります。

兼業主婦の休業損害はどうやって算定するのですか?

主婦が職業を有している、いわゆる兼業主婦の場合、実収入額が女子労働者の全年齢平均賃金を上回っていれば実収入額を、下回っている場合には、女子労働者の全年齢平均賃金を基礎として算定するのが一般的です。

症状固定って何ですか?

症状固定とは、一般的には、治療を継続してもこれ以上症状が改善する見込みがない状態になったことを言います。症状固定は、損害算定のための時間的区分とされ、損害論に大きく影響するので、実務上重要な概念です。

むち打ち症って何ですか?

むち打ち症とは、一般的に、追突事故などによって、頭部が鞭の動きのように前後に過度の屈伸をし、首の組織に損傷を生じたために起こる症状のことを言います。
むち打ち損傷は、損傷そのものではなくその損傷を負うこととなった原因を示す用語で、病名ではありませんので、医師の診断書に「むち打ち症」と記載されることはなく、「頸椎捻挫・頸部捻挫・頸部損傷・頸部挫傷・外傷性頸部症候群」等と記載されるのが通常です。
自分の診断書に前述のような病名が記載されており、交通事故後、頭・首・肩・腕・背中等の痛み、めまい・しびれ・知覚異常・倦怠感、吐き気・微熱・睡眠障害・情緒不安定等に陥った方は、いわゆる「むち打ち症」であることが疑われます。
むち打ち症については、そもそも後遺障害と認定されるか否か、また、認定される等級、労働能力喪失期間等について争いとなることが多く、これらがどう認定されるかによって損害額が大きく異なることになります。

賃金センサスって何ですか?

簡単に言うと、毎年実施されている賃金構造基本統計調査の結果に基づき、労働者の性別、年齢及び学歴等の別に、その平均収入をまとめたものです。
この賃金センサスによって、例えば、男性大学卒20歳~24歳の平均賃金が323万0600円である、などといったことが分かります。
この賃金センサスの平均賃金は、休業損害や逸失利益を算出する際の基礎収入として用いられることがあります。

後遺障害の労働能力喪失率って何ですか?

労働能力喪失率とは、交通事故の後遺症による労働能力の低下の程度を数値化したものです。
労働基準局長通牒(昭和32.7.2基発551号)別表労働能力喪失率表が一つの基準とされています。例えば、14級は5%、12級は14%、10級は27%、7級は56%、5級は79%というように決まっています。
裁判例では、上記労働能力喪失率表を参考にして、被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位、程度、交通事故前後の稼働状況等を総合的に判断して具体的にあてはめて評価するのが一般的です。
例えば、石工(男・38歳)の左手の痛み、しびれ等の神経症状(14級10号)につき、仕事の特殊性(巧緻な手作業と集中力が必要)等に鑑み、5年間10%の労働能力喪失を認めた裁判例(東京地判平12.11.10)などがあります。

後遺障害の労働能力喪失期間って何ですか?

交通事故の後遺症によって労働力が失われてしまう期間のことを労働能力喪失期間といいます。
労働能力喪失期間は、原則として症状固定日から67歳(就労可能年齢)までの期間とされます。
ただし、労働能力喪失期間の終期は、職種、地位、健康状態、能力等により原則と異なった判断がなされる場合があります。
なお、むち打ち症の場合は、12級で10年程度、14級で5年程度に制限する例が多く見られますが、後遺障害の具体的症状に応じて適宜判断すべきとされています。

ライプニッツ係数って何ですか?

逸失利益は、利益が得られたであろう本来の時期以前にその全額が支払われるため、その後その時期までに利息が付くこととなります。その結果、その期間の利息を控除しないと、被害者はその間の利息分の利益を別途得ることとなってしまいます。
この将来利息による増額分を逸失利益から控除する必要があり、その将来利息分を控除することを中間利息控除といいます。
そして、ライプニッツ係数とは、この中間利息を控除するために使う数値です。

生活費控除率って何ですか?

被害者が死亡した場合、得られたはずの収入がなくなる一方で、生存していれば生じたはずの経費(生活費)が発生しなくなります。被害者が生存していた場合には、被害者の収入から生活費としてその何割かが消費されていたはずです。
逸失利益を算出する際には、得られたはずの収入から、消費されたはずの生活費を差し引く必要があります。その差し引く割合を、生活費控除率といいます。

就労可能年数って何ですか?

交通事故によって死亡した被害者が交通事故に遭わないで生存していたとするならばその後働くことができたであろう期間のことです。
逸失利益は、基礎収入(年収)×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数、といった計算式により算定されるのが通常であり、就労可能年数は、逸失利益を算出する際の一つの要素となるものです。
ですので、就労可能年数の長短は、逸失利益の額に大きく影響します。

就労可能期間は何歳までですか?

就労可能期間は、原則として、67歳までとされています。
また、67歳を超える被害者については、原則として、簡易生命表の平均余命の2分の1の年数とするとされています。
さらに、67歳までの年数が簡易生命表の平均余命の2分の1よりも短くなる被害者については、原則として、平均余命の2分の1の年数とすることとされています。
なお、未就労者の就労始期については、原則として18歳となりますが、大学卒業を前提とする場合には、大学卒業予定時となります。
もっとも、これらは、あくまでも原則であり、職種、健康状態、能力等により、これらとは異なった判断がされる場合もあります。

自賠責保険の後遺障害等級で非該当の場合、後遺障害慰謝料は認められないのですか?

自賠責保険の後遺障害等級に該当しなかったとしても、後遺障害慰謝料が認められることがあります。
例えば、左膝可動域制限、歩行等の動作に支障がある男性について、自賠責14級の神経症状に準じる後遺障害があるとされ、後遺障害分として100万円の慰謝料を認めた事例(横浜地判平20.8.27)や、顔面に醜状を残した20歳の女性について、自賠責12級の基準に達していなくとも、瘢痕の部位、大きさ、被害者の性別、年齢、職業等を考慮して後遺傷害分の慰謝料として200万円を認めた事例(東京地判平7.1.27)などがあります。
このように、自賠責保険の等級に非該当であっても、具体的な症状に応じて慰謝料が認められることがあります。

物損についても慰謝料は請求できるのですか?

原則として、慰謝料は請求できません。
長年に亘って大切に乗ってきた愛車を傷つけられた(あるいは廃車を余儀なくされた)場合、精神的な苦痛を覚えることもあるかと思います。しかし、このような車への思い入れや愛着など、物の損害に対する慰謝料が正面から認められた裁判例は見当たりません。

修理前に車両の修理費用を請求することはできないのですか?

修理前であっても、車両の修理費用を請求することができます。
修理をしてもしなくても、現実に車両に損傷がある以上、損害はすでに発生していますので、修理費相当額の損害賠償が認められます(大阪地判平10.2.24等)。
車に多少の傷がついていても気にしないという人は、傷の修理費用だけ受け取り、実際には修理をせずに、車に乗り続けることができます。

車両の時価額はどうやって算定するのですか?

車両の時価は、通称「レッドブック」と呼ばれる中古車価格情報誌や、中古車市場における同等の車両(年式、走行距離、使用状態等が同程度の車両)の販売価格などを参考して算定されます。
「レッドブック」に記載がなく、中古車市場にもあまり出回らないような年式の古い車両については、購入価格の1割程度を時価として取り扱うこともあります。
特殊な改造を施している車両の時価が問題になることがありますが、個人的な趣味として行った改造については、一概に車両の価値を上昇させるとは限らず、それが高価な改造であったとしても車両の時価には影響しないことが多いです。

素因減額って何ですか?

素因減額とは、被害者が事故以前から有していた素因(心因的要因及び身体的要因)により、被害者の損害が拡大した場合において、過失相殺の考え方を類推して、被害者の損害賠償額を減額するという考え方です。
事故内容・受傷内容が軽微なものであるにもかかわらず、治療が長期化しているなどといった事情がある場合に問題となりやすいです。
なお、最高裁判所は、「被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても、それが疾患に当たらない場合には、特段の事情の存しないかぎり、被害者の右身体的特徴を損害賠償の額を定めるに当たり斟酌することはできないと解すべきである。」(最判平8.10.29)として、一般人と異なる身体的特徴により損害が拡大していたとしても、必ずしも素因減額するわけではない、と考えています。
事故以前からヘルニアを有していた被害者のケースにおいても、減額が認められるケースと認められないケースが散見されており、素因減額については、具体的な事案ごとに個別具体的に判断されているのが現状です。

任意保険の一括対応って何ですか?

任意保険の一括対応とは、加害者加の任意保険会社が窓口となり、自賠責保険と任意保険の保険金を被害者に対して一括して支払う制度のことです。
一般に、被害者は、加害者加入の自賠責保険から最低限の補償を受け、加害者加入の任意保険会社から、自賠責保険では補償されない損害の填補を受けることを予定しています。
しかし、これでは、被害者が自賠責保険と任意保険のそれぞれに請求を行わなくてはなりません。
そこで、被害者が、任意保険会社という一つの窓口を通して、自賠責保険と任意保険の両方の保険金を受け取れるようにしているのです。
加害者加入の任意保険会社が、自賠責保険と任意保険の賠償金を、被害者に対して一括して支払い、その後、任意保険会社は、被害者が自賠責保険から補償を受けるはずであった部分について、自賠責保険から回収する仕組みです。

交通事故による傷病の治療に健康保険は使えますか?

健康保険は、労働者の業務外の事由による疾病、負傷もしくは死亡または出産及びその被扶養者の疾病、負傷もしくは死亡または出産に関して給付を行うことを内容とする保険ですので、健康保険の要件が備わっている限り、交通事故による傷病の治療にも使用できます。

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